愛媛県西条市の海沿いには、瀬戸内海国立公園に含まれる桜井海岸のすぐそばにキャンプ場があります。その名は休暇村瀬戸内東予シーサイドキャンプ場といい、テントサイトから海までは徒歩1分ほどという近さが評判です。運営するのは環境省が全国に設けている休暇村で、隣接する本館では天然温泉にも入れるため、キャンプと温泉宿泊の両方を一度に楽しめる立地になっています。この記事では、料金やアクセス方法、周辺の観光スポット、季節ごとの楽しみ方まで、訪れる前に知っておきたい情報をまとめました。愛媛の瀬戸内海沿いでキャンプ場を探している方や、海辺でゆったり過ごせる場所を探している方の参考にしていただければと思います。

桜井海岸は「日本の渚百選」に選ばれた瀬戸内海国立公園内の浜
休暇村瀬戸内東予シーサイドキャンプ場が位置する瀬戸内海国立公園は、昭和9年、つまり1934年に日本で最初に指定された国立公園のひとつです。明石・紀淡・鳴門・関門・豊予という5つの海峡に囲まれた瀬戸内海は、東西約450キロメートル、南北は約15キロメートルから55キロメートルにおよぶ広大な海域に、大小2,000以上の島々が浮かんでいます。面積は約194万ヘクタール、海域を含めると90万ヘクタールを超えていて、国内で最も広い国立公園として知られています。範囲は1府10県にまたがるといいますから、その規模の大きさが伝わってきます。
キャンプ場が隣接する桜井海岸は、この国立公園の中でも「日本の渚百選」に選ばれた場所です。白い砂浜と穏やかな波が特徴で、瀬戸内海ならではの多島美を間近に感じられます。穏やかな海と点在する島々が織りなす風景は四季を通じて表情を変えるので、訪れる季節によって違った印象を受けるはずです。
サイトは10メートル四方、料金は管理費600円とサイト使用料3,500円から
休暇村瀬戸内東予は、環境省が全国に設置している休暇村の一つで、敷地内には宿泊施設の本館のほか、シーサイドキャンプ場、テニスコート、海水浴場が揃っています。キャンプ場は桜井海岸に沿って細長く整備されていて、第1サイトと第2サイトに分かれ、それぞれ芝生のフリーサイトと常設テントサイトが用意されています。基本のサイトスペースは10メートル×10メートルが確保されているため、大型テントやタープを設営してもゆとりを持って過ごせます。
料金は時期により変動する場合がありますが、目安は次のとおりです。
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 管理費(1人あたり) | 600円 |
| サイト使用料(オートサイト、1区画) | 3,500円 |
| サイト使用料(AC電源付き、1区画) | 4,500円 |
| 常設テント(1張) | 5,500円 |
コテージタイプのエアベッド付きテント(定員3名)は、1名あたり9,000円から11,200円程度です。休暇村本館の宿泊プランでは、1泊2食付きで11,200円から、2名利用なら税込30,000円からという価格帯のプランも展開されています。最新の料金や空室状況は、公式サイトや予約サイト「なっぷ」で確認するのが確実でしょう。
アクセスは車なら今治湯ノ浦ICから10分、電車なら今治駅からバスで30分
車で向かう場合は、今治小松自動車道の今治湯ノ浦インターチェンジで降り、国道196号を西条市方面へ進みます。休暇村入口の看板を左折すると現地に到着します。今治湯ノ浦ICから現地までは約4キロメートル、最初の信号を左折して国道196号を西条市方面に約3キロメートルという案内もありますが、いずれにしてもインターチェンジから10分程度の距離です。
電車やバスを使う場合、松山方面からは松山空港からJR松山駅行きの空港リムジンバスに乗り(約15分)、松山駅からJR予讃線で今治駅まで移動します(約90分)。今治駅からは駅前の4番バス乗り場から瀬戸内バスの河原津経由新居浜行きに乗車し、約30分で「休暇村入口」バス停に着きます。バス停から徒歩約10分、あるいは送迎バスを利用して休暇村へ向かうこともできます。JR予讃線の壬生川駅からは送迎車で約15分というルートもあるようです。バスの本数は季節によって変わるため、事前に瀬戸内バスへ問い合わせておくと安心です。
チェックインは13時から20時、本館の宿泊とは受付時間が異なる
キャンプ場は通年営業で基本的に無休ですが、2月と6月には3日間ほどの臨時休業が設けられる年もあります。チェックインは13時から20時、チェックアウトは11時です。宿泊施設である本館を利用する場合はチェックイン15時、チェックアウト10時となっていて、キャンプ場利用時とは時間が異なりますので注意が必要です。
キャンプ場内には管理棟、売店、炊事棟、水洗トイレ、温水シャワー(夏期のみ利用可)、自動販売機、夜間照明、BBQ場、テニスコートが完備されています。炊事棟や水洗トイレが整っているため、キャンプに慣れていない方でも清潔で快適に過ごせる環境です。夏季は温水シャワーも使えるので、海水浴やマリンアクティビティで濡れた体をすぐ洗い流せますし、本館の温泉も利用できるため、キャンプをしながら温泉でくつろぐという過ごし方もできます。
手ぶらキャンププランと常設テントで道具がなくても利用できる
キャンプ初心者にとってうれしいのが、レンタル用品やBBQ用の食材がセットになった、いわゆる手ぶらキャンププランです。管理費、サイト代、レンタル用品、夕食のBBQ、朝食のビュッフェ、入浴までがすべてセットになったプランもあり、道具を持っていなくても気軽にアウトドア体験を楽しめます。
常設テントも用意されているため、テント設営に不安がある方や、小さな子ども連れのファミリーでも安心して利用できます。管理棟や炊事棟、水洗トイレなど基本的な設備がしっかり整っているうえ、夜間照明も設置されているので、日没後にトイレや炊事棟へ移動するときも安全です。炊事道具や食材を持参する場合は、事前に売店で購入できるものの範囲を確認しておくとスムーズに準備が進むはずです。
ファミリー利用に向いている理由は海までの近さと温泉の両立
休暇村瀬戸内東予シーサイドキャンプ場が家族連れに支持される理由はいくつかあります。目の前がすぐ海水浴場であるため、小さな子どもがいる家庭でも移動の負担が少なく、テントサイトと海を行き来しながらのんびり過ごせます。常設テントや手ぶらキャンププランが用意されているため、キャンプ道具を持っていない家庭でも気軽に参加できるのも大きなメリットです。さらに、本館の温泉を利用できるため、外で遊んで汗をかいた後は温泉でさっぱりできるのも、他の海辺のキャンプ場にはない強みといえるでしょう。管理棟や炊事棟、水洗トイレなど基本的な設備がしっかり整っているため、初めてのキャンプでも安心感があります。夜間照明も設置されているので、日没後のトイレや炊事棟への移動も安全に行えます。
桜井海岸では海水浴と釣りの両方が楽しめる
キャンプ場の目の前に広がる桜井海岸は、「日本の渚百選」に選ばれた白砂青松の海岸です。波が穏やかなため、小さな子ども連れのファミリーでも安心して海水浴を楽しめます。夏季には海の家が営業し、かき氷やラムネ、たこ焼き、ビールなどの軽食や飲み物が販売されるほか、桟敷席やサンシェード、浮き輪のレンタルサービスも利用できます。テントを設営した目の前がそのままビーチという立地は、他のキャンプ場ではなかなか味わえません。朝は海から昇る朝日を、夕方には瀬戸内海に沈む夕日を眺めながら過ごせるので、写真を撮りたい方にも向いています。
海水浴だけでなく、釣りスポットとしても知られています。実際に訪れたブロガーの体験記では、キャンプサイトからほど近い護岸や堤防で釣りを楽しむ様子が紹介されていて、キャンプと釣りを組み合わせたアウトドア滞在の拠点として利用されているケースも見られます。朝夕の涼しい時間帯に釣り糸を垂らし、日中は海水浴、夜はテントでのんびり過ごすという一日の楽しみ方ができるのも魅力です。
本館のひうちなだ温泉は道後温泉と並ぶ伊予の名湯
休暇村瀬戸内東予の本館には、「ひうちなだ温泉」という天然温泉があります。本谷温泉を源泉としていて、道後温泉、二日市温泉と並んで「伊予の名湯」の一つに数えられています。泉質は無色透明でクセが少なく、さらりとした肌触りが特徴です。
露天風呂からは瀬戸内海に浮かぶ島々を一望でき、早朝の露天風呂は多島美を堪能できる絶景スポットとして評判のようです。サウナも完備されていて、温度は92度から94度に設定されています。水風呂は設置されていませんが、サウナ出口付近のシャワーで体を冷やしてから、海を望む露天風呂で仕上げるという楽しみ方ができます。日帰り入浴は11時から15時の時間帯で受け付けているので、キャンプ利用者以外でもふらりと立ち寄って温泉を楽しめます。
桜井石風呂と蛇越池湿原は自然と歴史に触れられる周辺スポット
キャンプ場の北側には、夏場のみ営業する桜井石風呂があります。弘法大師、つまり空海が里人の病を癒すために開いたと伝えられる歴史ある石風呂で、蒸し風呂形式の入浴施設です。地元の伝統文化に触れられるスポットなので、旅の思い出にもなりそうです。
キャンプ場の近くには蛇越池湿原も広がっています。約5,000平方メートルの広さを持つこの湿原は、昭和25年に愛媛県の天然記念物に指定されていて、約80種もの自生植物が観察できる貴重な自然環境です。散策路も整備されているため、キャンプの合間に自然観察を楽しむのもおすすめです。
石鎚山ロープウェイは山麓駅から山頂駅までを8分で結ぶ
休暇村本館からは、西日本最高峰の石鎚山を望むことができます。西条市西之川にある石鎚登山ロープウェイは、標高455メートルの山麓下谷駅から標高1,300メートルの山頂成就駅までを約8分で結び、切り立った山肌から雄大な景色を楽しめます。山頂駅の周辺にはハイキングに適した遊歩道や、360度の大パノラマが広がる展望台が整備されていて、本格的な登山をしなくても手軽に絶景を味わえるのが魅力です。窓から市街地や瀬戸内海を見下ろしながら下るリフトはスリルがありますし、秋には下谷駅裏の滝と紅葉の共演も楽しめます。夏季と秋季には夜の天空散歩「石鎚山スターナイトツアー」も催行されているので、キャンプと合わせて星空観賞のツアーに参加するのもよさそうです。海辺のキャンプ場と標高1,300メートル級の山岳リゾートを同じ旅程で楽しめるのは、西条エリアならではではないでしょうか。
しまなみ海道や村上海賊ミュージアムがある今治市エリアも近い
今治市方面には、しまなみ海道やタオル美術館、村上海賊ミュージアムなど瀬戸内海らしい観光スポットが点在しています。村上海賊ミュージアムは日本遺産に認定された村上海賊の歴史を学べる博物館で、甲冑や小袖を試着できる体験コーナーも人気です。タオル美術館は笠松山の麓にあり、タオルの製造工程見学やアート作品の展示を楽しめます。しまなみ海道今治側の拠点である糸山公園や来島海峡展望館からは、来島海峡に架かる三連吊り橋が織りなす景色を一望でき、海の道ならではの眺めを堪能できます。西条市中心部には、うちぬきと呼ばれる湧水や、西条まつりで知られる伊曾乃神社もあり、キャンプと合わせて周辺観光を楽しむ旅程を組みやすいのも魅力です。
他の瀬戸内海沿いキャンプ場と比べて温泉付き本館が最大の強み
瀬戸内海沿いには他にもキャンプ場が点在していますが、休暇村瀬戸内東予シーサイドキャンプ場の強みは、国立公園内という自然環境の良さに加えて、温泉付きの本館が併設されている点にあります。キャンプをしながら温泉宿のようなくつろぎも味わえる組み合わせは、他の海辺キャンプ場と比べても大きな差別化ポイントになっています。テニスコートなどのレジャー施設も充実しているため、海水浴やキャンプ以外のアクティビティを楽しみたい方にも向いているキャンプ場です。
季節ごとの過ごし方は夏の海水浴から冬の澄んだ景色まで幅がある
春は気候が穏やかで過ごしやすく、桜井海岸周辺の自然が芽吹く季節です。海水浴シーズン前の静かな雰囲気の中でキャンプを楽しめます。夏は海水浴やマリンレジャーがメインシーズンです。海の家も営業し、桟敷席やサンシェードのレンタルも利用できるため、家族での海水浴に向いています。夜は星空観察や花火など、海辺ならではのアクティビティも楽しめるでしょう。
秋は気温が落ち着き、涼しい風の中でのキャンプが快適です。混雑も夏場より落ち着くため、ゆったりとした時間を過ごしたい方に合っています。冬は通年営業のため、冬キャンプに挑戦したい方にもおすすめです。空気が澄んでいる時期は、瀬戸内海に浮かぶ島々の景色がよりくっきり見える日もあるようです。本館の温泉でしっかり体を温めながら過ごせるのも、冬キャンプならではの魅力といえます。
ペット同伴の可否は事前に電話で確認しておくと安心
キャンプ場によっては、ペット同伴での利用が可能なケースもあります。専用のドッグランなど詳細な設備は施設ごとに異なる場合があるため、愛犬と一緒にキャンプを計画している方は、利用規約やペット同伴の可否・条件について、事前に公式サイトまたは電話(0898-48-0311)で最新情報を確認しておくと安心です。
予約は公式サイトとなっぷから、問い合わせ電話は0898-48-0311
キャンプ場の予約は、公式サイトのほか、キャンプ場予約サイト「なっぷ」などからオンラインで行えます。夏休み期間や連休といったハイシーズンは早めに予約が埋まる傾向があるため、利用を検討している場合は余裕を持って予約しておくとよいでしょう。電話での問い合わせや予約も可能で、電話番号は0898-48-0311です。
利用者の口コミでは大浴場利用と設備の清潔さへの評価が高い
実際に利用した人のブログや口コミを見ると、トイレや炊事場といった共用設備は清潔に保たれているという声が多く見られます。キャンプ場がホテルである休暇村本館に隣接しているため、キャンプ利用者でも本館の大浴場を利用できる点を高く評価する感想も目立ちます。「海やビーチまで徒歩1分で、海水浴や釣りにうってつけ」という声のとおり、テントを出てすぐに海へ入れる立地の良さは、多くの利用者にとって満足度の高いポイントになっているようですね。
2024年に訪問した家族連れのブログでは、サイトの広さや区画の使いやすさ、管理棟や売店の充実ぶりについて具体的なレポートが公開されていて、初めて訪れる人にとっても現地の様子をイメージしやすい情報が蓄積されています。SNSやキャンプ場情報サイトでも、瀬戸内海の穏やかな景色と広々とした芝生サイトの組み合わせを評価する投稿が多く、リピーターも多い人気キャンプ場であることがうかがえます。
持ち物は紫外線対策とビーチサンダルがあると安心
海辺のキャンプ場ということもあり、日差しや潮風への対策は欠かせません。日焼け止めや帽子、サングラスといった紫外線対策グッズ、着替えやタオルを多めに用意しておくと安心です。砂浜での活動が多くなるため、洗いやすいサンダルやビーチシューズがあると便利でしょう。夜は海風で気温が下がることもあるので、季節を問わず羽織れる上着を一枚用意しておくと快適に過ごせるかもしれません。
西条市はうちぬきと呼ばれる名水の街、てっぱんナポリタンも名物
キャンプ場がある西条市は、うちぬきと呼ばれる自噴地下水で知られる水の都です。市内には約2,000本ものうちぬきが点在し、環境省の名水百選にも選ばれています。この豊富で良質な水は、そばや豆腐、地酒といった地元グルメの味わいを支えていて、キャンプの合間に西条市街まで足を延ばして名水グルメを楽しむのもよさそうです。
ご当地グルメとしては、太めの麺と甘辛いソースが特徴の「西条てっぱんナポリタン」や、地元で親しまれる「たぬきまんじゅう」が知られています。秋、9月から11月頃には、里芋を中心にさまざまな具材を炊き込んだ愛媛県の郷土料理「いもたき」を市内の飲食店で味わえるので、キャンプの時期によっては旬の味覚も楽しめます。海の幸だけでなく、山と名水の恵みを受けた西条ならではの食文化に触れられるのも、この地域でキャンプをする楽しみのひとつです。
休暇村瀬戸内東予シーサイドキャンプ場は海と温泉を一度に楽しめる立地
休暇村瀬戸内東予シーサイドキャンプ場は、瀬戸内海国立公園内という自然環境の中、海まで徒歩1分という立地でマリンレジャーとキャンプを同時に楽しめる場所です。日本の渚百選に選ばれた桜井海岸での海水浴、伊予の名湯として知られるひうちなだ温泉での入浴、そして周辺の桜井石風呂や蛇越池湿原、石鎚山といった自然・歴史スポットの観光まで、一つのエリアで多彩な体験ができます。
キャンプ初心者には手ぶらキャンププランや常設テントが用意されているため、道具を持っていない方でも気軽に参加できます。ファミリーからカップル、ソロキャンパーまで幅広い層におすすめできるキャンプ場なので、瀬戸内海エリアでのアウトドア旅行を計画するときの候補にしてみてください。



