青森県十和田市にある十和田湖の東岸で、キャンプ場のサイトから歩いてすぐカヌーに乗り込める場所があります。十和田市営宇樽部キャンプ場は、御倉半島の付け根、東湖に面した湖畔に広がるキャンプ場で、テントを張ったその足で十和田湖に漕ぎ出せる立地が最大の特徴です。2026年は4月25日から11月8日まで営業しており、オートサイトやフリーサイト、コテージを備え、カヌーやSUPのツアーも場内から発着しています。この記事では、料金やアクセス、設備、カヌー・SUP体験の内容、そして十和田湖そのものの特徴や周辺の観光スポットまで、宇樽部キャンプ場を拠点にした青森県十和田湖畔の旅行計画に役立つ情報をまとめました。

十和田市営宇樽部キャンプ場は十和田湖東岸、御倉半島の付け根に位置
十和田市営宇樽部キャンプ場は、十和田八幡平国立公園内、十和田湖の東湖に面した湖畔にあります。場内はオートキャンプサイト、フリーキャンプエリア、コテージの3タイプで構成されており、家族連れからソロキャンパーまで幅広く利用できるつくりです。北側からは御倉半島の稜線を望むことができ、晴天時には湖を囲む外輪山の向こうに八甲田連峰まで見通せることもあります。ブナやミズナラ、カエデといった落葉広葉樹に囲まれた明るい森の中にサイトが点在しており、木漏れ日の下でテントを張る開放感は湖畔ならではです。トイレや炊事場は清潔に管理されており、水回りの安心感は家族連れからの評価が高いポイントになっています。
2026年の営業期間は4月25日から11月8日まで、予約受付は3月7日開始
2026年の営業期間は4月25日から11月8日までで、開設期間中は無休です。予約の受け付けは3月7日から始まり、管理棟の営業時間は10時から18時までとなっています。日帰り利用は日の出から午後5時まで、宿泊利用のチェックインは11時から18時まで、チェックアウトは翌日10時までです。コテージだけはチェックインが15時からで、テント泊とは時間設定が異なるため、予約の際は宿泊タイプごとの時間を確認しておくと安心です。8月16日時点ですでに営業は始まっており、紅葉シーズンの終盤まで長く利用できる期間が確保されています。
宿泊料金はオートサイト1区画1,570円、コテージ1棟14,140円
1泊あたりの料金は、入場料が1人310円、オートキャンプサイトが1区画1,570円、フリーキャンプエリアがテント1張210円、コテージが1棟14,140円です。駐車料は普通車1台520円、大型車1台1,040円、二輪車1台105円で、オートサイト利用時にサイト内に駐車する場合は別途の駐車料が不要になります。
| 区分 | 料金 |
|---|---|
| 入場料(1人) | 310円 |
| オートキャンプサイト(1区画) | 1,570円 |
| フリーキャンプエリア(テント1張) | 210円 |
| コテージ(1棟) | 14,140円 |
| 駐車料(普通車1台) | 520円 |
| 駐車料(大型車1台) | 1,040円 |
| 駐車料(二輪車1台) | 105円 |
フリーサイトは費用を抑えたいテント泊向き、コテージは屋根のある宿泊を求めるファミリーや雨天時の利用に向いています。料金は年度ごとに見直される可能性があるため、実際に利用する際は公式サイトや管理事務所(電話0176-75-2477)で最新の金額を確認しておいたほうがよいでしょう。
予約は120日前受付、土日祝日の利用は事前予約が必須
土曜・日曜・祝日にキャンプ場を利用する場合、事前予約が必要です。予約は利用日の120日前から受け付けており、予約先は現地の管理事務所(電話0176-75-2477)です。オンライン予約サイトも用意されているので、公式サイトの予約ページから空き状況を確認しながら手続きできます。ゴールデンウィークや夏休み、紅葉シーズンの土日祝日は混雑が予想されるため、日程が固まったら早めに予約を入れておくことをおすすめします。2026年の予約開始日である3月7日に合わせて計画しておくと、希望するサイトを確保しやすくなります。
十和田インターチェンジから車で約45分、バスなら下宇樽部下車徒歩10分
車で向かう場合、東北自動車道の十和田インターチェンジから約45分です。十和田湖畔を巡る国道102号線・103号線沿いにあり、十和田湖観光の中心地である休屋方面からもアクセスしやすい立地になっています。公共交通機関を利用する場合は、JRバス東北の路線バスで「下宇樽部」バス停下車後、徒歩10分ほどでキャンプ場に着きます。JR青森駅からは「みずうみ2号」「みずうみ4号」「みずうみ6号」のいずれかに乗ると約150分で「下宇樽部」バス停に到着し、そこからキャンプ場入口までは徒歩2分ほどです。マイカーを持たない旅行者でも比較的たどり着きやすい経路といえます。所在地は青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔宇樽部で、問い合わせ先は管理棟(電話0176-75-2477)です。駐車可能台数は約50台で、フリーサイト内、コテージ横、オートサイト内にそれぞれ駐車するスタイルになっているので、繁忙期は余裕を持った到着時間を心がけたほうが安心です。
設備は炊事場とレンタルが充実、場内の直火は禁止
場内のトイレや炊事場は清潔に保たれており、小さな子ども連れの家族でも安心して利用できると評価されています。管理棟ではキャンプ用品のレンタルが充実しているほか、お土産やオリジナルグッズも購入できます。場内での直火は禁止されていますが、管理棟で焚き火台を貸し出しているうえ、薪や炭、着火剤、ライターも販売されているので、道具を持参しなくても焚き火を楽しめます。湖畔で火を囲みながら星空を眺める夜の過ごし方は、このキャンプ場ならではの魅力です。光害の少ない環境のため、天候に恵まれた夜は木々の合間から見える星がとても美しいという口コミも見られます。
コテージは定員6名で、寝具と食器も6名分がそろい、キッチン、バス、トイレ、暖房、エアコンを備えています。コテージのそばまで車両を乗り入れられるため、荷物が多い場合や小さな子ども連れでも負担は少なめです。ペットについては、コテージやレンタルテント内への同伴は認められていませんが、フリーサイトやオートサイトではリードをつけていれば同伴できる場合があります。ペット同伴を検討している場合は、事前に管理事務所へ利用条件を確認しておくと確実です。
キャンプサイトから徒歩すぐでカヌー・SUPに出艇できる
十和田市営宇樽部キャンプ場の最大の特徴は、場内が十和田湖に直接面しており、キャンプサイトからカヌーやSUPにそのまま出艇できることです。テントを設営したその足で湖に漕ぎ出せる立地は、全国的に見ても珍しい部類に入ります。場内ではカナディアンカヌー体験やカヌーツアーも用意されており、初めてカヌーに挑戦する人でも参加しやすい環境が整っています。カヌーやSUPを湖上で楽しむ際は、風の強い日や天候の急変に注意が必要です。十和田湖は外輪山に囲まれたカルデラ湖のため、局地的に風の吹き方が変わりやすい場所もあります。ライフジャケットの着用や、ガイド付きツアーの利用など、安全に配慮した楽しみ方を心がけましょう。
十和田湖ガイドハウス櫂のカヌーツアーは大人9,500円から、所要約2時間
十和田湖では、湖畔の各所でカヌー・カヤックのガイドツアーが催行されています。十和田湖ガイドハウス櫂が実施しているカヌーツアーでは、ガイドがカヌーの漕ぎ方を丁寧にレクチャーしたあと、参加者自身がカヌーを漕いで十和田湖に出て、ガイドが別のカヌーでサポートしながら進みます。初めてでも安心して参加できるスタイルです。ツアーの途中では湖畔の秘密のスポットに上陸し、スイーツと紅茶でティータイムを楽しむ時間も設けられています。ツアー時間は約2時間で、午前・午後それぞれの回が設定されています。料金は通常期で大人9,500円、小人4,500円、夏休み期間は大人10,500円、小人5,500円が目安です。時期や内容によって変動する可能性があるため、最新料金は各ツアー会社の公式サイトで確認してください。
これらのツアーは主に子ノ口港や休屋エリアを発着点とすることが多く、JRバスの十和田湖行きバスで下車し徒歩1分ほどでアクセスできます。休屋周辺は観光客で賑わうエリアでもあるので、静かな自然の中でカヌー体験をしたい場合は、宇樽部キャンプ場を拠点にキャンプと組み合わせるプランも検討する価値があります。
SUP体験「とわだこSUI SUI SUP」は7月1日から9月30日の木金土日祝に開催
宇樽部キャンプ場を発着地とするアクティビティとして、カヌーだけでなくSUP(スタンドアップパドルボード)体験も人気を集めています。「とわだこSUI SUI SUP」は、十和田湖の水面をスイスイと歩くように進む湖上ランブリングをコンセプトにしたSUP体験で、宇樽部キャンプ場から発着します。2023年に十和田湖の新しいアクティビティとして始まり、2025年も継続してツアーが開催されました。
営業期間は7月1日から9月30日までの木曜・金曜・土曜・日曜・祝日で、期間や曜日は年によって変動する可能性があるため、参加を検討する場合は事前に公式サイトで最新の開催日を確認したほうがよいでしょう。料金の目安は、大人(高校生以上)9,000円、中学生6,000円、小学生4,500円です。予約は「じゃらん遊び・体験予約」などのオンライン予約サービスを通じて申し込めるほか、公式サイト(suisuisup.tgkai.jp)や宇樽部キャンプ場に直接問い合わせることもできます。カヌーが漕いで進むアクティビティであるのに対し、SUPはボードの上に立ってパドルで水面を進むスタイルのため、バランス感覚を使いながら十和田湖の澄んだ水面や山並みをゆったり眺められるのが魅力です。
十和田湖は透明度12.5メートル、最深部326.8メートルの二重カルデラ湖
十和田湖は、青森県と秋田県にまたがる二重式陥没カルデラ湖です。満水時の標高は約400メートル、面積は約61.02平方キロメートル、周囲は約40キロメートルに及びます。湖の最深部は326.8メートルで、国内では田沢湖、支笏湖に次ぐ第3位の深さです。透明度はおよそ12.5メートルとされ、十和田湖が栄養分の少ない貧栄養湖であることに加え、周囲を急峻な外輪山に囲まれて外部から流れ込む河川が少ないことが、水の濁りにくさにつながっています。中湖周辺は水深が最も深く、特に深い青色の湖面を見ることができます。
透明度が高く静かな水面を持つ十和田湖は、カヌーやSUPで漕ぎ出すと湖底近くまで見通せることもあり、移動手段としてだけでなく景観そのものを楽しむアクティビティとしての魅力も備えています。新緑の季節には鮮やかな緑を、紅葉の季節には赤や黄色に彩られた外輪山の斜面を湖面に映し出すので、カヌーからの眺めは陸上から見る景色とはひと味違います。カルデラ湖は火山の噴火にともなってできたくぼ地に水がたまって形成される地形で、周囲を外輪山に囲まれているぶん外部の気象条件の影響を受けにくく、水面が穏やかに保たれやすいという特徴があります。十和田湖の静けさや透明度の高さも、こうした地形的な条件が背景にあるといえます。
乙女の像や奥入瀬渓流など周辺観光スポットへのアクセスも良好
宇樽部キャンプ場を拠点にすると、十和田湖・奥入瀬渓流エリアの主要な観光スポットへも足を延ばしやすくなります。十和田湖観光の中心地である休屋地区には「乙女の像」があります。昭和28年に十和田八幡平国立公園指定15周年を記念して建立されたブロンズ彫刻で、彫刻家であり詩人でもある高村光太郎の最後の作品として知られています。高さ約2.1メートルの2人の裸婦像が向かい合い、静かに手を重ねる姿は十和田湖のシンボルとして多くの観光客を集めています。
十和田湖の子ノ口から焼山までの約14キロメートルを流れる奥入瀬渓流も、十和田八幡平国立公園を代表する景勝地です。「日本の貴重なコケの森」にも選ばれており、苔むした岩や樹木、変化に富んだ渓流、迫力ある銚子大滝など、沿道のどこを歩いても景色が広がります。散策路は整備されているので、初心者でも歩きやすいハイキングコースとして親しまれています。
十和田湖では遊覧船も運航しており、休屋港などから乗船して湖上から景観を眺めることができます。十和田湖は約20万年前の火山活動で形成された湖で、湖全体と中湖のそれぞれが噴火口となった二重カルデラという複雑な地形を持っています。遊覧船に乗ると、原始の森をまとった二重カルデラの内壁や、宇樽部キャンプ場からも望める御倉半島、対岸の中山半島の眺めを楽しめます。豪快な絶壁が続く御倉半島と、なだらかで柔らかい印象の中山半島という対照的な景観は、十和田湖観光の大きな見どころです。所要時間は約50分で、湖の最深部や十和田神社の占い場、御倉半島の五色岩なども船上から眺められます。宇樽部キャンプ場に宿泊しながら遊覧船観光を組み合わせれば、陸から、湖上から、カヌー・SUPで水面からと、三通りの視点で十和田湖を楽しめます。宇樽部エリア自体にも駐車場やトイレが整備されており、奥入瀬渓流観光の立ち寄りポイントとしても利用されています。
ベストシーズンは新緑の5〜6月と紅葉の10月中旬から下旬
十和田市営宇樽部キャンプ場の営業期間は4月下旬から11月上旬までです。新緑が美しい5月から6月、湖水浴やカヌーが心地よい夏の7月から8月、紅葉が見頃を迎える10月中旬から下旬にかけてが人気のシーズンです。夏場は日中の水面がきらめき、カヌーやSUPには最適な時期ですが、標高のある十和田湖畔は朝晩の気温差が大きく、真夏でも夜は肌寒く感じることがあるので、防寒着を用意しておくと安心です。
秋の紅葉シーズンには、外輪山の斜面が赤や黄色に染まり、湖面にその色が映り込む光景を見ることができます。十和田湖畔の紅葉は例年10月上旬に色づき始め、10月15日から25日ごろにかけて見頃を迎えるとされています。湖畔や外輪山を彩るカツラ、トチノキ、ブナが鮮やかな黄色に、ヤマモミジやコミネカエデ、ウルシが紅色に染まり、木々の種類ごとに異なる色合いが山肌を彩る様子は見応えがあります。9月中旬ごろから朝晩の冷え込みが強まり始め、この寒暖差が紅葉の色づきを一層鮮やかにしていくといわれています。カヌーに乗って湖上から紅葉を眺めるのは、陸上からの紅葉狩りとはまた違う体験になるでしょう。紅葉シーズンの土日祝日は混雑と冷え込みの両方が予想されるため、予約と防寒対策は早めに準備しておくことをおすすめします。
営業期間が11月上旬までに限られるのは日本海側気候の豪雪地帯だから
十和田市営宇樽部キャンプ場の営業期間が4月下旬から11月上旬までに限られているのは、十和田湖周辺の気候によるところが大きいといえます。十和田市・奥入瀬渓流エリアは1年を通して冷涼な気候で、東京と比べても気温がおよそ5度から7度低いとされています。加えて、十和田湖周辺から八甲田山にかけては日本海側気候の影響を受ける豪雪地帯で、冬季には国道の一部が閉鎖されるほどの積雪が毎年観測されています。湖自体は水深が深く風にさらされるため全面結氷することは稀ですが、穏やかな日が続くと表層だけ凍ることもあるほど厳しい冬を迎えます。こうした気候条件から、キャンプ場の営業やカヌー・SUPといった水上アクティビティは、雪解けが進み気温が安定する4月下旬から、初雪が降り始める前の11月上旬までの期間に限定されています。裏を返せば、この営業期間こそが十和田湖の自然を安全に楽しめる時期ということになります。
宇樽部キャンプ場を拠点に、青森の十和田湖でカヌー旅行を楽しむ
十和田市営宇樽部キャンプ場は、十和田湖の湖畔に直結したロケーションを生かし、キャンプとカヌー・SUPを一体的に楽しめる青森県内でも貴重な存在です。オートサイト、フリーサイト、コテージと宿泊スタイルを選べる柔軟さ、清潔なトイレや炊事場、焚き火台のレンタルによる手ぶらに近いキャンプスタイルへの対応など、初心者からベテランキャンパーまで満足できる環境が整っています。
透明度の高いカルデラ湖である十和田湖の水面をカヌーで進む体験、湖畔での焚き火と星空観賞、乙女の像や奥入瀬渓流といった周辺観光スポットへのアクセスの良さを組み合わせれば、青森県十和田湖畔ならではのアウトドア旅行を計画できます。2026年の営業期間は11月8日までで、紅葉シーズンの予約は特に早めの動きが必要です。営業期間や予約受付開始日を確認しながら、十和田市営宇樽部キャンプ場での湖畔キャンプとカヌー体験を計画に加えてみてはどうでしょうか。





