西湖湖畔キャンプ場は、山梨県南都留郡富士河口湖町にある富士五湖のフリーサイト型キャンプ場で、湖畔サイトなら水際すれすれにテントを張れます。所在地は山梨県富士河口湖町西湖207-7、営業期間は例年3月下旬から11月30日までで、オートキャンプの入場料は大人1名1,500円、小人1名1,000円、車1台1,000円が基本の料金体系です。テントサイトは予約を受け付けない完全先着順のため、湖畔サイトを狙うなら週末は夜明け前後からの並びが前提になります。標高およそ900メートルという高地にあり、真夏でも朝晩は冷え込みますが、青木ヶ原樹海を対岸に望む静かな水面と、河口湖や山中湖とは異なる落ち着いた空気感が、リピーターに選ばれ続ける理由になっています。本記事では、料金の目安、湖畔サイトの確保術、設備、ルール、アクティビティ、周辺の温泉と観光までを、2026年時点の情報として整理しました。

西湖湖畔キャンプ場は3月下旬から11月30日まで山梨県富士河口湖町で営業
西湖湖畔キャンプ場は、山梨県南都留郡富士河口湖町西湖207-7に位置する湖畔型のキャンプ場です。営業期間は例年3月下旬から11月30日までで、この間は無休で運営されています。冬季はクローズするため、12月から3月中旬にかけては利用できません。
チェックインとチェックアウトの時間は、テントサイトとバンガローで別々に設定されています。テントサイトの受付は基本的に10時30分から、平日は9時から開始されるケースがあります。バンガローはチェックイン13時、チェックアウト11時という案内があり、テント泊とバンガロー利用で運用が分かれています。以前は8時から受付という時期もあったようですが、現在は10時30分に変更されているので、訪問前に公式サイトで最新の時間を確認しておくと安心です。
車で向かう場合、中央自動車道の河口湖インターチェンジで高速を降り、そこから約15分・距離にして10キロメートル前後で現地に到着します。ルートは、河口湖ICから国道139号と県道707号を経由して河口湖大橋方面へ向かい、乳ヶ崎南交差点を左折して県道714号に入ります。その後、小海交差点を右折し、県道710号を経由して現地へ至るのが一般的な経路です。都心から中央道を使えば2時間から2時間半程度でアクセスでき、週末のショートキャンプにも組み込みやすい立地です。公共交通機関を使う場合は、富士急行線の河口湖駅から西湖方面の路線バスに乗り、最寄りバス停で下車して徒歩で向かう形になります。ただしキャンプ道具一式を持っての移動は現実的ではないため、基本は自家用車かレンタカーでのアクセスをおすすめします。
オートキャンプ料金は大人1,500円と車1,000円の組み合わせで決まる
オートキャンプ、つまりテントサイトを利用する場合の料金は、大人1名1,500円、小人(3歳から小学生まで)1名1,000円が基本の入場料です。ここに車1台1,000円、キャンピングカー1台2,000円、バイク1台500円という車両の乗り入れ料金が加わります。日帰りで楽しむデイキャンプの場合は、大人1,000円、小人500円、車1台500円、キャンピングカー1台1,000円、バイク1台300円と、宿泊料金より割安な設定です。
テントサイトそのものに区画料金はかからず、人数と車両台数の組み合わせで総額が決まる仕組みです。家族4人でテント1張り、車1台という一般的な利用パターンだと、大人2名で3,000円、小人2名で2,000円、車1台で1,000円の合計6,000円程度が目安になります。バンガローの料金は畳数によって差があり、4.5畳タイプは6,000円前後、6畳タイプは7,500円前後、8畳タイプは12,000円前後、10畳タイプは13,000円前後、12畳タイプは16,000円前後、16畳タイプは22,000円から24,000円前後が目安です。定員を超えて宿泊する場合は、1人あたり1,500円前後の追加料金が発生することがあるため、大人数のグループで利用する際は事前に問い合わせておくとよいでしょう。料金は改定される可能性があるため、訪問前には公式サイトで最新の情報を確認しておくと安心です。
湖畔サイトは予約不要の先着順、週末は朝7時前に並ぶのが目安
西湖湖畔キャンプ場の運営スタイルで一番特徴的なのは、テントサイトが完全に予約不要の先着順という点です。バンガローについては事前予約を受け付けているものの、湖畔サイトを含むテントサイトは当日並んだ順にサイトを選ぶ仕組みで、フリーサイト形式のため区画割りもされていません。
この方式のメリットは、直前まで予定が決まらなくても思い立ったときにキャンプに行けることや、当日の天気を見てから出発を判断できる柔軟さです。前日夜の予報を見て出発を決めるスタイルは、天候に左右されがちなキャンプでは合理的な運営とも言えます。一方で、人気の湖畔サイトを確保するには早朝からの行動が避けられません。
湖のすぐそばにテントを張れる湖畔サイトの人気は高く、平日ならチェックイン開始時刻の10時30分前後に到着しても良い場所を確保できることが多いようです。ただし週末や連休は事情が変わり、朝7時前後、あるいはそれより早い時間帯から車列ができることが珍しくありません。実際のレビューでは、土日に朝7時に到着したのに受付順が4番目だったという報告もあり、繁忙期は夜明け前からの行動が必要になるケースもあります。
混雑の目安としては、平日はおおむね4割から6割の埋まり具合、土日は8割から満員に近い状態になることが多いようです。ゴールデンウィーク、夏休み、紅葉シーズンの連休は特に早い段階で満員になるため、湖畔サイトを本気で狙うなら平日利用、あるいは連休初日を避けたスケジュールが現実的です。湖畔サイトでは、自己責任にはなるものの水際ぎりぎりまでテントを設営できる場所もあり、焚き火をしながら湖面に映る夕景を眺められるという、このキャンプ場ならではの時間を過ごせます。
湖畔テントサイトと広場サイト、バンガローは4.5畳から16畳まで
サイトは大きく分けて2種類あります。ひとつは「湖畔テントサイト」で、文字どおり西湖の水際に面したエリアで、湖を眺めながらテントを設営できます。もうひとつは「広場サイト」で、湖から少し離れた芝生や広場のエリアです。広場サイトは湖畔サイトほどの競争率がなく、木陰があったり平坦で設営しやすかったりと、こちらを好むキャンパーも一定数います。区画は明確に分かれていないフリーサイト形式のため、湖畔サイトも広場サイトも早く着いた順で場所を選ぶことになります。
宿泊施設としてはバンガローも用意されていて、4.5畳、6畳、8畳、10畳、12畳、16畳という6段階のサイズから選べます。木の香りが漂う室内は清潔に保たれており、テントを持っていない人、雨天時のリスクを避けたい人、小さな子ども連れのファミリーにも使いやすい設備です。学校の林間学校やサークル、団体のグループ利用でも活用されているようで、収容人数の異なる複数タイプが揃っている理由もそこにあります。バンガローは週末や連休になると早い段階で満室になるため、日程が決まったらできるだけ早めに予約を入れておくのが無難です。予約は公式サイトまたは電話(0555-82-2858)で空き状況を確認しながら進める形が一般的です。
焚き火は焚き火台とスパッタシートが必須、ペットはリード着用
場内で守るべきルールのなかで最初に押さえておきたいのが焚き火まわりです。直火は禁止で、焚き火をする場合は焚き火台を使用することが必須となっています。さらに、焚き火台の下には不燃シート(いわゆるスパッタシート)を敷くことが求められており、芝生や地面へのダメージを防ぐ配慮がされています。強風時には焚き火そのものが禁止になる場合があるため、当日の係員の案内には従うようにしましょう。
西湖周辺は標高およそ900メートルに位置しており、風が吹きやすい地形です。穏やかな天気でも4メートルから5メートルの風が吹くことがあるため、焚き火台の周囲の飛び火対策や、テントのペグダウンをしっかり行うことが大切です。
ペットを連れてのキャンプについては、場内での放し飼いは禁止でリードの着用が必須です。加えて、ペットを湖で水遊びさせることも禁止されているため、愛犬家の方は事前にルールを確認したうえで参加するようにしましょう。マナーを守ることで、ペット同伴が可能なキャンプ場としての環境が維持されている点は理解しておきたいところです。
このほか、夜間の騒音や発電機の使用、花火のルールについても、現地の案内板や受付での説明に従う必要があります。フリーサイト形式で隣のテントとの距離が近くなることもあるので、特に夜間は周囲への配慮を意識したキャンプを心がけたいところです。
標高900メートルで朝晩5度まで下がる、鍛造ペグと防寒着が必要
西湖の標高はおよそ900メートルあり、平地に比べると気温がかなり低くなります。真夏でも朝晩は冷え込むことが多く、夏場のキャンプでも上着を一枚多めに用意しておくと安心です。実際のレビューでは、10月末に宿泊した際の最低気温がおよそ5度、最高気温がおよそ15度だったという報告もあり、初夏や初秋でも防寒対策は必須と考えたほうがよいでしょう。
春や秋は日中と朝晩の寒暖差が大きく、防寒着に加えて焚き火やストーブなどの暖房器具を用意しておくと快適に過ごせます。夏場は標高の高さと湖からの風のおかげで過ごしやすい反面、夜は思った以上に冷えることがあるため、シュラフの選定にも注意が必要です。おすすめのシーズンは、新緑が映える5月から6月、湖面と青空のコントラストが楽しめる真夏、そして紅葉に彩られる10月から11月で、それぞれ違った表情の西湖に会えます。
準備物としては、まず防寒着が季節を問わず必須です。フリースやダウンの上着、厚手の靴下、ニット帽といった防寒アイテムを一枚多めに入れておくと、夜間や早朝の冷え込みに対応できます。早朝からの場所取りに備えて、車内や屋外で待機する際に使える簡易チェアや毛布、温かい飲み物を入れた保温ボトルがあると、並び時間も快適に過ごせます。
もうひとつ地味に重要なのがペグです。サイトの地面は場所によって砂利質で硬く、一般的な細身のペグでは打ち込む際に曲がってしまうという口コミがあります。鍛造ペグや太めのアルミペグなど、硬い地面に対応できるペグを一式用意しておくと、テントやタープの設営時に余計なトラブルを避けられます。焚き火の火の粉対策になる焚き火シート、朝霧や夜露で濡れやすいタープ用の予備シート、水辺で滑りにくい靴も揃えておきたいところです。
カヤックとSUPで西湖の水面に出られる、アユ釣りとハイキングも可能
西湖湖畔キャンプ場は、湖ならではのアクティビティを場内で完結させられる点でもリピーターの支持を集めています。場内ではカヤックやSUP(スタンドアップパドルボード)の体験ができ、西湖エリアでは数少ない水上アクティビティ拠点のひとつです。穏やかな湖面をカヤックで漕ぎ出したり、SUPの上に立って周囲の山と森を眺めたりする体験は、河口湖や山中湖のような賑やかな観光地では味わえない、静けさの中でのアクティビティになります。カヤックやSUPの体験を希望する場合は、事前に問い合わせをしておくとスムーズです。
西湖は水質と透明度の良さでも知られており、キャンプ場周辺ではアユ釣りを楽しむ人の姿も見られます。釣り好きのキャンパーであれば、朝夕の涼しい時間帯に釣り糸を垂らしながらのんびり過ごすのもおすすめの時間の使い方です。加えて、キャンプ場周辺には青木ヶ原樹海のトレイルコースやハイキングコースも点在しており、湖畔でのんびり過ごすだけでなく、体を動かすアクティビティを組み合わせることで、より内容の濃いキャンプ滞在になります。
富士山は場内から見えず、根場浜まで足を延ばせば逆さ富士が見える
富士五湖のキャンプ場と聞くと富士山を望む景色を期待する人も多いはずですが、西湖湖畔キャンプ場は西湖の東端に位置しているため、キャンプ場のサイトから富士山そのものを直接望むことは基本的にできません。この点は、河口湖畔や山中湖畔にある富士山ビューを売りにしたキャンプ場とは異なる部分なので、事前に理解しておくとよいでしょう。
その代わり、西湖の西側にある根場(ねんば)浜まで足を延ばすと、風のない穏やかな日には湖面に富士山が映り込む、いわゆる「逆さ富士」を眺められることがあります。西湖湖畔キャンプ場に滞在しながら、日中に車やサイクリングで西側エリアまで移動し、逆さ富士のビュースポットを訪れるプランを組んでいるキャンパーも多いようです。富士山の絶景そのものよりも、青木ヶ原樹海に囲まれた静かな湖面と森の景色を楽しみたい人に向いているキャンプ場だと理解しておくと、現地でのギャップも小さくなります。
買い出しはフォレストモール富士河口湖、帰りは富士眺望の湯ゆらり
西湖周辺には、キャンプ場から歩いてすぐの場所にスーパーやコンビニがあるわけではないため、食材、飲料、消耗品はできるだけ現地入りする前に購入しておくのが基本です。車で少し移動するなら、河口湖方面の「フォレストモール富士河口湖」にはスーパーのほか、100円ショップやホームセンターの「くろがねや」なども入っており、キャンプ用品や調理器具を忘れてしまった場合でも一通り揃えられます。コンビニは、国道沿いのセブンイレブン鳴沢店などが道中の休憩や買い足しに使いやすい候補です。
場内の売店では、インスタント食品、調味料、お菓子、ジュース、お酒、洗剤といった日用品に加えて、ホワイトガソリン、ガスカートリッジ、氷、薪、炭などキャンプに必要な燃料や消耗品も購入できます。忘れ物をしたときや現地で薪を追加購入したい場合にも対応してくれるのはうれしいポイントです。ただし品揃えは一般的なアウトドアショップほど豊富ではないため、こだわりの道具や特殊なギアは自宅で準備しておくのが無難です。
キャンプの帰りに立ち寄りたい日帰り温泉としては、「富士眺望の湯 ゆらり」が定番の候補です。河口湖インターチェンジへ向かう道沿いにあり、天候に恵まれれば露天風呂から富士山を望むことができるため、キャンプで冷えた体を温めながら富士山の景色も楽しめる立ち寄りスポットになります。ほかにも河口湖や西湖、富士吉田エリアには複数の日帰り温泉施設があるため、好みや移動ルートに合わせて選ぶとよいでしょう。
西湖いやしの里根場と西湖コウモリ穴が周辺観光の定番
キャンプの合間や前後の時間を使って、西湖周辺の観光スポットを訪れるのもおすすめです。代表的なスポットのひとつが「西湖いやしの里根場」で、かつて災害によって失われた茅葺き屋根の集落の景観を再現した施設として2006年に開村しました。昔ながらの日本の農村風景を再現した茅葺き民家が並び、食事処や土産物店、体験工房も併設されているため、家族連れでも楽しめる観光地になっています。富士山を背景にした茅葺き屋根の写真が撮影できる点でも人気があり、キャンプの合間に立ち寄る定番スポットのひとつです。
もうひとつの見どころが「西湖コウモリ穴」です。総延長350メートル以上を誇る、富士山麓でも最大級の溶岩洞穴で、溶岩鍾乳石や縄状溶岩、溶岩ドームといった特徴的な地形を間近で見られます。洞内には遊歩道と照明が整備されているため、初めて洞窟探検をする人でも比較的安心して見学できます。ただし冬季、具体的には12月1日から3月19日ごろまでは閉鎖される期間があるため、訪問シーズンによっては見学できない点に注意が必要です。
このほかにも、西湖周辺には野鳥の森公園や西湖民宿村、富士山の雄大な姿を望めるビュースポットなどが点在しており、キャンプと合わせて周遊することで富士五湖エリアの魅力をより深く味わえます。少し足を延ばせば河口湖エリアの温泉施設や道の駅、産直市場もあり、キャンプの買い出しや日帰り入浴に立ち寄るのもよい流れです。
河口湖の賑わいでも本栖湖の富士山ビューでもない、西湖ならではの静けさ
富士五湖にはそれぞれ異なる個性があり、キャンプ場選びの参考として知っておくと西湖の位置づけがより見えてきます。もっとも観光地化が進んでいるのは河口湖で、標高831メートルと富士五湖のなかで最も低い位置にあり、湖岸線の長さも五湖のなかで最長です。東岸にはオルゴールの森や河口湖美術館といった観光施設、飲食店、土産物店、ホテルが立ち並び、遊覧船やボートなどのレイクスポーツも盛んで、観光とキャンプを両方楽しみたい人に向いています。
面積が最も大きい山中湖は、富士五湖のなかで最も標高の高い場所にあり、夏でも涼しい避暑地として人気です。西端に位置する本栖湖は、五湖のなかで最も水深が深く水質も澄んでおり、千円札の裏面に描かれたことで知られる「逆さ富士」の絶景ポイントとしても知られています。本栖湖の隣にある精進湖は、大室山を抱くように富士山が見えることから「子抱き富士」と呼ばれ、観光地化があまり進んでいない分、静かに過ごしたい人に向いた湖です。
こうしたなかで西湖は、河口湖のような賑わいや本栖湖、精進湖のような富士山ビューを前面に押し出す湖ではなく、青木ヶ原樹海に囲まれた静けさと、湖面を間近に感じられる湖畔サイトの臨場感が売りのキャンプ場だと言えます。富士山の絶景そのものよりも、湖と森が織りなす落ち着いた雰囲気や、水際すれすれでのキャンプ体験を求める人にとって、西湖湖畔キャンプ場は富士五湖エリアのなかでも独自のポジションを持っています。
予約不要という運営方式は、天候やスケジュールに左右されやすい現代のライフスタイルにも合っています。前日まで天気予報を見て判断し、当日の朝に出発するスタイルでキャンプを楽しめるのは、忙しい社会人やファミリーにとって大きな魅力です。もちろん良い場所を確保するための早起きや行列といった手間はかかりますが、その苦労も含めてキャンプの醍醐味として楽しんでいるリピーターも少なくありません。標高が高く朝晩は冷え込みやすいため、季節を問わず防寒対策をしっかり行ったうえで、静かな西湖のほとりで過ごす時間を計画してみるのがおすすめです。








